最初の一匹
40cm ピーナッツIIで
三匹目 ノのお手製ハンハンで。
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今週の木曜日は休みでした虎です。
本日は来週の金曜日に実習のある淀川の
城北ワンドに行ってきました。
淀川の城北ワンドは超有名スポットで
交通の便も良いので土日になればかなり
の人が来る。
それだけにプレッシャーが強く、バスが
スレて一匹釣るのも至難の業と言う
ポイントである。
しかし今回の虎には勝算があった。
ひとつは行くのは平日で釣りに来る人は
激減するだろうということ。
もうひとつは、その日の前日から雨が降る
ことである。
雨が降るとさらに釣り人は減るし、雨が
水面を叩く音は釣り人の気配を察知されに
くくしてくれる。
さらに空から落ちてきた新鮮な水は水面を
キレイにし、同時に酸素も供給してくれる。
以上の理由により普段は超タフコンディ
ションの淀川でも、まだ勝機があると確信
したのである。
集合は午前八時、谷町線太子橋今市駅。
しかし虎が友人Yに到着メールを送ると、帰ってきたのは「まだ家。」
Yのアパートは日本橋の近くらしいので来るのに30分近くかかる。
尚且つ別の友人Oも拾っていかなくてはならないので、もっと時間がかか
るだろう。
正直、改札前であの虎の帽子被って釣竿を持っているのは恥ずかしくて
仕方がない。
自分も向こうも駅からワンドまでの道のりはだいたい知っていたので、
先に自分だけワンドに向かうことにした。
だが、地上にでると中々の雨量。しかも自分が外に出て歩き出したとたん
土砂降りになった。
自分も結構天気に嫌われてるもんだなと思ったが、どうせふるならなら
荒れたほうがいい。
いつもと違うコンディションがバスの活性を上げるのだから。
堤防を越えて河川敷を歩いていると、もう靴の中がグズグズでしょっぱな
から不快な心持になった。
10分ちょっとあるくとやっと最初のワンドが見えてきた。
城北には11のワンドがある。
1と2は魚影が薄いらしい、3は大学が生態調査に利用してるらしいく
釣り禁止、4と5と10と11は本流と繋がっていて水通しが良い、
6から9は場合によって5から6に水が入って9に出て行く場合と、
10から9に水が入って6から出て行く場合がある。
水が流れないこともある。
全体的に水草が多く、オオカナダモ・キンギョモなどが生えているが、
どろどろの藻も多い。
ファーストプランとしては産卵前の魚をシャロークランク・バイブレー
ションなどで狙い、フォローとしてスピニングのライトリグを使おうと
していたが、あまりのも水草の量が多く、また水深が浅いのでどうも
うまいようにルアーをプレゼンテーションできない。
岸際でやっと一匹かけたがバラシてしまった。
ワンドの岸にイタセンパラ(タナゴの一種)の保全を呼びかけた看板が
あった。それを見てフラットペッパーに変えたが反応は皆無だった。
そうこうしていうるちにほかの二人も到着した。
そこから三人でバラバラの手で頑張ってみたが自分に数バイト、友人Oに
1バラシがあっただけで5番のワンドまで見たところで昼飯にした。
今までのアタリがあったパターンを総合して考えてみたときに岸際である
ことが共通点として見えてきた。
そういえば二人と合流したときぐらいから風が強くなってきたような、
これは村田基が言っていたことだが、風が吹くとバスはその風が当たる
岸際に集められるらしい。
だがどうにもそれだけじゃなさそうだ。
とりあえずおにぎりを食い終わるとピーナッツIIで岸際を攻めてみた。
30分くらいはなんの反応のなかったが、そこから微妙にクッと竿先が
持っていかれた。最初はアタリかどうか解らず、少し竿を立てて聞いて
みたら走り出した。
引きで35〜40cmぐらいであることが解ったが、きちんとあわせを
しなかったせいかバレてしまった。
流石にこれは痛恨の極みだった。せっかくの手ごたえを一瞬の油断で
ふいにしてしまった。
涙目になりながらしかしもう一度信じて同じところにピーナッツを投げた。
こういうときに必要なのは信頼できるルアーとそれを信じる心なのだと、
次の瞬間ひしひしと感じた。
次のバイトがあったのだ。今回はしっかりとあわせを決めて、逃がさぬよ
う慎重にやり取りした。
サイズはさっき逃がしたのより小さかったが、風雨のなか手にした価値
ある一匹にただ感謝した。
あまりに嬉しくて100mぐらい向こうにいたYに自慢しに行った。
それからYと一緒にさっきのポイントに入りなおした。
さっきのピーナッツを同じところに投げてこういう風につったんだよと
説明してあげた、それでYが釣りを再開したので反対側の岸沿いに投げた。
ちなみにダイワのピーナッツIIは自分のなかで奇跡を起こすルアーとして
カテゴリされているが、その日ピーナッツが用意した奇跡はそれだけでは
なかった。
ゴツッ
さっきより明確で鈍いあたり、すかさず合わす。
手元に来る重さでさっきのチビより断然ででかいことはわかった。
その魚が自分の目の前で飛び上がり魚体を見せた。
「うぉ!デカい!!」
叫んだのは自分ではなく横にいたYだった。
いつのまにか対岸にいたOもそれを見てダッシュでこっちにやってきた。
40cm。正直淀川でハードルアーでこのサイズが出るとは思わなかった。
近くで犬の散歩をしていたおっちゃんも「その魚でかいなぁ!」と
近寄ってきた。
そのまた2時間後くらいにノのお手製ハンハンジグで30ちょいを追加し
た、ノ曰くバランスが悪いのであんまりよくないといっていたが、
2インチカバークローをつけるとそれなりに安定したので使えるよ。
動かし方はチョンチョンと連続的な動きというよりは、ストンストンっと
いった単発的な動きだった。
今回久しぶりに朝から夕方までフルで釣りをした。
いつもより内容が濃い感じなのはそのせいなのだろう。
やはり仲間と釣りに行くと気づかされることは多い。自分の持っていない
釣りの引き出しを持っている人間の釣りを見ていると非常に勉強になる。
来週の実習もこれからの釣りに生かせそうなことが多そうだ。